「大先生」になりたい方、士業には不向きです

ところで、どんな職種にもある程度適性のようなものがあるものですが、当然、社会保険労務士として独立開業する上でも“向き”“不向き”はあります。
実際に資格取得を目指したり、仕事を始めたりといった行動を起こす前に、まずは自分自身がこの仕事に向いているのかどうかを判断することは意外と重要かもしれませんね。
いざ開業した後に「こんなはずじゃなかった」となっては後の祭りですから。

第一に、「“先生”と呼ばれる仕事がしたいから社会保険労務士になりたい」という方は、そもそも独立開業には不向きであると言えるでしょう。
一般的に、士業というと「偉そう」「上から目線」といったイメージが強いかもしれませんが、実務の現場においてこうしたスタンスでは顧客から敬遠されてしまいます。
もちろん専門家ですから、お客さんから一目置かれる、尊敬されるといったことは大切ですが、それは偉そうな態度がそうさせるのではありません。
あくまで良い仕事をする中で、自然と作られていく関係性であると言えます。
このことは社会保険労務士に限らず、どんな士業として独立する場合にも共通して言えることだと思います。

また、「営業をする気のない方」というのも、独立開業には不向きです。
前ページでも触れたとおり、今や先生業であっても競争の時代。営業努力なしに仕事が舞い込んでくることはありません。
営業ノウハウがあるに越したことはありませんが、もしもまったく営業経験がなかったとしても、「これから頑張っていこう」「工夫していこう」と思うことが出来、実際に努力できるのであれば問題ないと思います。
一方で、「士業なんだからどんと構えていれば、営業など必要ない」「営業なんかしたら、かえってバカにされるだろう」と思い込み、何の営業活動もしない方であれば、社会保険労務士として独立しても成功する道理がありません。

結論として、「開業後も謙虚に努力出来る人」こそ社会保険労務士として独立すべき資質を備えていると言っても過言ではありません。
ずいぶん簡単なまとめになってしまいましたが、裏を返せば、独立開業における向き不向きというのは概ねこの一点のみに尽きる、とも言いかえることが出来ます。そういった意味では、士業としての独立開業というのは、さほど高いハードルではないのかもしれませんね。

果たして皆さんは“独立開業向き”でしょうか?今一度、考えてみて下さい。